原子散乱分光法や二次イオン質量分析法などを用いた特色のある表面分析装置を紹介!
イオン散乱分光法(ISS)、特に同軸型直衝突イオン散乱分光法(CAICISS)は試料表面の元素分析,構造解析に有力な分析手法です。 株式会社パスカルは、このCAICISS法をさらに発展させ、イオンビームではなく電気的に中性な原子ビームを用いた原子散乱表面分析装置を開発しました。
二次イオン質量分析法(SIMS)は、イオン(一次イオン)ビームを試料表面に照射し、スパッタリング現象により発生するイオン(二次イオン)を質量分離することで、表面構成元素を高感度かつ高分解能に測定することができます。 電気的に中性な原子ビームを用いた飛行時間型-原子散乱表面分析装置は、応用機能として簡易SIMS測定が可能です。
電子には波の性質があるため、電子線が結晶表面に入射すると表面近傍の結晶の周期性を反映させた回折パターンを生成します。 試料表面に対して浅い入射角で高速の電子線を入射させて反射した回折電子を観察する方法を反射高速電子線回折法(RHEED)とよび、試料表面に対して垂直に低エネルギーの電子線を入射させて後方散乱された回折電子を観察する方法を低速電子線回折法(LEED)とよびます。
試料表面に一定のエネルギーをもつ光(または電子)を照射することによって試料中の電子を外に飛び出させ、その放出された光電子(またはオージェ電子)の数と運動エネルギーを観測することにより、試料表面の元素分析や化学結合状態を調べることができます。
細く集光させたレーザーや電子線、もしくは探針(プローブ)で試料表面を走査することにより、試料表面の高解像度な顕微鏡像を得ることができます。